藁葺き屋根の葺き方のお話を聞かせてもらいました。
私は、大学の頃から日本の古民家についての勉強を友人としておりました。友人とお茶を飲みながら古民家の話をしていると、実際に屋根をみて、詳しい人の話を聞きたいと思いましたので、秩父の民宿にいきました。ここの屋根は、小麦で作られており、茅葺屋根の中でも藁葺き屋根といって、日本ではとても珍しい屋根になります。宿のご主人が言うには、今は、藁葺き屋根の職人さんは、いなくなったので、自分で独学で工程を覚えて、屋根の葺き替えを行っているそうです。屋根の葺き替えの作業の話をいろいろと聞かせてもらうと、屋根を作る時は、屋根の端の部分が重要になっており、ここが定規の役割になっているので、端を作ってから平らな部分の作業にはいるそうです。屋根の端の部分は、葺き替える職人さんの中でも腕がよい人がつくっていたといいます。ご主人が言うには、ここの屋根の形は、難しく、兜みたいな形になっているので、覚えるのにとても苦労したそうです。4隅がそろっているような屋根の方が簡単になっていると言っておりました。縄の締め方も特殊で、最初は、動画で撮影してから、パソコンに入れ、スロー再生で縄の結び方を練習したそうです。屋根の作業をすべて一人でできるようになるまで約10年はかかったと言っておりましたが、日本の伝統の技術を残すことは、とても素晴らしいことだと思いました。